お客様の財産にメスを入れるということ・・・

 

・「自分達は全体的に直すわけではないから・・・」

 

・「最低限必要な補強工事だけをしたいから・・・」

 

・「わざわざ設計事務所でなくても・・・」

 

そんなことはありません!例えば壁一枚の耐震補強、この壁をどうとらえるか?耐震性を考慮しつつ壁の幅を少し変えるだけで「肩をぶつけなくなった!」、「通りやすくなった!」または「部屋が広く使えるようになった」「視線が通り居心地が良くなった」など使う人・そこで過ごす人に対して「グッ」と変化します。物理的な形だけでなく、そのような感覚的なところにもアンテナを張っているのが弊社の強みでもあります。もちろんまだまだ完ぺきではございませんが・・・。

ですので、ご予算・工期など様々な限られた状況の中であってもこの壁一枚のようにほんの少しでもお客様の生活の質の向上が図られる様、全力で対応していきたいと考えております。

また、弊社では耐震補強の工法についても、「この工法なら補助金が得られるから」、「この工法だと工事が楽だから」などの理由だけでは選択いたしません!お客様の建物に最も適している工法をご予算や各諸条件など全体を考慮してお客様とご相談しながら一緒に考えていきたいと思います。

 

このコラムでは耐震や防災について私の個人的な考え方や気付いたことを表現しておりますので、当たり前の情報も掲載してあり「絶対」でも「必ず必要」でもございません。少しでも閲覧者様のお役に立てればと考えております。また、「こういうのはどうだろう?」などのご意見等ありましたら「お問い合わせ」にてご一報いただければ幸いです。

 

 

・「ご自宅の耐震診断を行い家の強いところを知っておきましょう!」

弊社では耐震診断の際、地震力に対してのシミュレーションを行います。その過程で家の現状での最も安全な場所を特定しご希望に応じてお伝えできればと考えております。この場所を知っておけば「いざっ」という時に命を守れる可能性が「ぐっ」と上がるかもしれません。またそこに最小限の防災用具などを備えておくのもいいですね。ただ、耐震診断は既存図面や現地調査などによりその時に把握できた情報を基に行っておりますので、あくまでも「可能性の内容」であり「絶対ではない」ことをご理解いただける方限定です。

 

和が国では「耐震改修促進法」という法律があり、私達建築士・技術者はその技術指針に従い建物の耐震診断及び耐震改修(耐震補強のこと)を行っております。そしてこの法律の目的・考え方の基になるのが「人命の確保」です。「国民の命が一番大切」という大義名分がございます。被災者を見ていると現実問題として人それぞれのご事情がありますが、私も「命が一番大切」だと痛感しております。ですので私が考えている耐震診断の目的は第一に皆さまご自宅の現状の耐震性の把握と可能であれば補強工事に向けての対話、そして可能であれば診断時のシミュレーションによる現状家屋の構造的に最も安全な場所の特定・ご報告です。補強工事には大小の費用が発生し私生活に於いてもご不便も被ることになりますので、すぐに対応できなくても仕方ありません。ですが「直ぐには補強しないから今診断をしてもしょうがない!」と考えるのではなく、地震に備えて今、出来ること!「自宅の強いところを知っておこう!」など少しずつ試みてはいかがでしょうか?

 

「家屋へのアプローチ、普段からスッキリとしておきましょう!」

特に戸建ての方にですが、玄関までのアプローチはスッキリとしておりますか?樹木の小枝が飛び出しすぎてはおりませんか?足元につまずき易い置物などはございませんか?地震や火事、その他災害はいつどのような形で襲い掛かってくるかわかりません!急いで屋外に出る時、常に視界が良好とは限りません。また小さなお子様を抱えながら小走りで通る時も足や顔に枝が当たってしまい思わぬ大怪我をしてしまうこともあります。元々の段差等は仕方無いとして、是非スッキリと小綺麗なアプローチを試みてはいかがでしょうか?

・「家族で話し合っておきましょう!家屋編【1】」

「家のどこに逃げるか?」ご家族様で決めておきましょう!それも1階・2階それぞれで。「そんな時間ある?」「歩けるの?」、正直分かりません。ですが心持ちの問題です。いろいろと優先順位はありますが行動する事が解っていれば1・2秒早く動けるかもしれません。その行動が命を救ってくれるのではと思います。条件を挙げるとキリがありませんが、出来れば家具や大きな照明器具などが無い極力物が少ないところがいいのではと思います。そこに最小限の防災用具などを常備しておくのもいいのかもしれません。